せき喘息

いわゆる風邪の上気道炎や気管支炎では２週間ほどで咳が治まってきますが、１ヶ月以上咳が続く場合はせき喘息の可能性もあります。

せき喘息は、ゼイゼイ・ヒューヒューといった喘鳴（ぜいめい）を伴わず、咳だけが長期間続く呼吸器の病気です。気道の粘膜に常に炎症が起こっている状態です。

主にアレルギーや気道の過敏性が高まることで、喉や気管支が刺激に反応しやすくなり、咳が出やすくなります。特に夜間や早朝に咳が強く出るのが特徴です。

厚生労働省の調査によると、喘息全体の推計患者数は約100万人前後で推移しています。せき喘息はその中でも近年増加傾向にあり、成人の長引く咳の原因の3～4割を占めるとされています。

粘膜に炎症が起こる原因として多いのは、ホコリや花粉やPM2.5などの物質に反応したり、冷たい空気や天候や疲労などのストレスによっても起こりやすくなります。

気管支喘息と違い、呼吸の時にゼイゼイと息苦しくなることはあまりありません。

せき喘息は気管支喘息ほど重篤ではありませんが、放置していると気管支や肺の機能も低下し喘息へと移行していくこともあります。

【せき喘息を放置した場合に起こること】

【吸入ステロイド薬】
気道の炎症を抑えて咳を和らげる治療法です。主に吸入で使用され、咳喘息の基本的な治療となります。
デメリット：長期間継続して使う必要があり、口の中のカンジダ症や声枯れなどの副作用が出ることがあります。また、自己判断で中止すると症状が悪化する恐れがあります。

【気管支拡張薬】
気道を広げて呼吸をしやすくし、咳を軽減します。吸入ステロイドと併用されることが多い薬です。
デメリット：動悸や手のふるえ、不眠などの副作用が現れる場合があります。薬の効果が切れると再び症状が出やすい点も課題です。

【ロイコトリエン受容体拮抗薬】
アレルギーによる気道の炎症を抑える飲み薬です。吸入薬と組み合わせて使われることが多く、アレルギー体質の方にも用いられます。
デメリット：頭痛や腹痛、まれに精神的な副作用が出ることがあります。全ての患者に同じ効果が出るわけではありません。

【長時間作用型抗コリン薬】
気道の緊張を和らげ、咳や息苦しさを軽減します。主に吸入薬として使われます。
デメリット：口の渇きや便秘、尿が出にくくなるなどの副作用が起こることがあります。高齢者では特に注意が必要です。

【アレルゲン対策】
ダニやホコリ、花粉など、原因となるアレルギー物質を除去・回避する方法です。生活環境の見直しが中心となります。
デメリット：完全にアレルゲンを排除するのは難しく、効果が限定的な場合もあります。日常生活に手間がかかることもあります。

【栄養療法や漢方薬】
体質や症状に合わせて栄養バランスを整えたり、漢方薬を用いて補助的に治療します。
デメリット：効果が現れるまでに時間がかかることが多く、即効性は期待しにくいです。個人差も大きいので、全ての人に合うわけではありません。

鍼灸や整体は、自律神経や体のゆがみを整え、全身のバランスを取り、痛みや心身の緊張、無意識のストレスを和らげるのに適しています。

薬ばかりに頼りたくない方や、病院以外の改善法を知りたい方は、ぜひお試しください。

病院では、多くのせき喘息が薬を処方されて経過観察になってしまうため、根本的な改善は見込めず諦めて放ったらかしになってしまうケースが多いのですが、軽度であれば根本改善は十分可能ですし、重度の場合でも症状の改善・軽減は可能性があるので、諦めないで整体の治療も選択の一つに入れていただければと思います。

さらに、当院の行うせき喘息の治療は、多くの病院のように症状に焦点を合わせての治療は行わず、根本的な改善に向けて身体を整えていきます。
そもそもの原因である体のゆがみを整え、自律神経など神経系の機能を向上させます。また再発しないための姿勢指導から、自律神経を正常に働かせるためのセルフケア指導など、多角的・総合的に行っていくので、相乗効果も高く、せき喘息にとって理想的なアプローチが可能な治療法なのです。

そしてこれまで数多くのせき喘息の患者さんと向き合ってきた当院にご相談いただければ幸いです。

このサイトでは、●●に関する一般的な原因や考え方に加えて、当院が考える原因や根本的な改善法などについて解説していきます。

ぜひ最後まで読み進めていただき、改善のためにお役立ていただければ幸いです。