腱鞘炎

腱鞘炎は、手首や指の腱を覆う鞘（さや）に炎症が起こる状態です。
腱の周りにある滑膜が腫れて、腱の動きを妨げることで痛みや腫れが生じます。日
常生活やスマートフォンの使用、仕事など、現代人の生活習慣と密接に関連した症状です。

日本における腱鞘炎の総患者数は不明ですが、パソコンやスマートフォンの普及に伴い、腱鞘炎の患者数は増加傾向にあると考えられています。
特に、デスクワークの多い現代社会では、潜在的な患者数はかなり多いと推測されます。

腱鞘炎を放置すると、症状が悪化し、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。
具体的には、指や手首の動きが制限され、物をつかむ、こぶしを握るといった基本的な動作が困難になります。

最悪の場合、腱が完全に動かなくなり、手術が必要になることもあります。
また、慢性的な痛みにより、仕事や家事の効率が低下し、生活の質が著しく低下する可能性があります。

患部を冷やしてもあまり変化はなく、痛みは長続きする傾向にあります。

腱鞘炎の原因は多岐にわたります。最も一般的なのは、同じ動作を繰り返すことによる腱への負担です。特に、長時間のスマートフォン操作やパソコン作業などの過度の使用が原因となることが多いです。また、手首や指を強く打つなどの外傷も腱鞘炎を引き起こす要因となります。

加齢も重要な要因の一つです。年を重ねるにつれて腱の弾力性が低下し、炎症を起こしやすくなります。さらに、不適切な姿勢で作業を行うことで手首や指に過度の負担がかかり、腱鞘炎のリスクが高まります。

さらに腱鞘炎が女性に多い原因の一つとして、ホルモンバランスの変化も関与することがあります。妊娠中や更年期など、体内のホルモンバランスが大きく変化する時期に腱鞘炎のリスクが高まることがあります。

これらの要因が単独で、あるいは複合的に作用して腱鞘炎を引き起こすことがあります。日常生活での注意と適切なケアが予防につながります。

腱鞘炎の治療において、病院では段階的なアプローチを取ることが一般的です。まず、最初のステップとして安静が推奨されます。過度の使用を避け、腱を休ませることで炎症を抑える効果が期待できます。ただし、長期間の安静は筋力低下を招く可能性があるため、適度な休息が重要です。

次に、薬物療法が行われます。消炎鎮痛剤や湿布を使用して炎症を抑えることで、痛みを軽減します。しかし薬物療法には副作用のリスクがあり、根本的な解決にはならないこともあるため注意が必要です。

症状に応じて、サポーターなどによる患部の固定が行われることもあります。これにより負担を軽減し、炎症の悪化を防ぎます。ただし長期間の固定は関節の硬直化を招く可能性があるため、医師の指導のもと適切な期間で行う必要があります。

より積極的な治療として、ステロイド注射が選択されることがあります。炎症を効果的に抑制しますが、頻繁な使用は腱の弱体化を引き起こす可能性があるため、慎重に行われます。

理学療法も重要な治療法の一つです。ストレッチや運動療法を通じて腱の柔軟性を高め、機能回復を図ります。ただし、効果が現れるまでに時間がかかることがあるため、忍耐強く継続することが大切です。

最後に、これらの保存的治療で改善が見られない場合、手術が検討されることがあります。手術は効果的な治療法ですが、侵襲的な処置であり、回復に時間がかかる場合があります。そのため、手術の決定は慎重に行われ、患者の状態や生活スタイルを考慮して判断されます。

腱鞘炎の治療は、これらの方法を組み合わせて行われることが多く、患者の症状や経過に応じて最適な治療法が選択されます。各治療法にはメリットとデメリットがあるため、医師と相談しながら最適な治療計画を立てることが重要です。

鍼灸や整体は、自律神経や体のゆがみを整え、全身のバランスを取り、痛みや心身の緊張、無意識のストレスを和らげるのに適しています。

薬ばかりに頼りたくない方や、病院以外の改善法を知りたい方は、ぜひお試しください。

病院では、多くの腱鞘炎が鎮痛剤と湿布を処方されて経過観察になってしまうため、根本的な改善は見込めず諦めて放ったらかしになってしまうケースが多いのですが、軽度であれば根本改善は十分可能ですし、重度の場合でも症状の改善・軽減は可能性があるので、諦めないで整体の治療も選択の一つに入れていただければと思います。

さらに、当院の行う腱鞘炎の治療は、多くの病院のように症状に焦点を合わせての治療は行わず、根本的な改善に向けて身体を整えていきます。

そもそもの原因である体のゆがみを整え、自律神経など神経系の機能を向上させます。また再発しないための姿勢指導から、自律神経を正常に働かせるためのセルフケア指導など、多角的・総合的に行っていくので、相乗効果も高く、腱鞘炎の方にとって理想的なアプローチが可能な治療法なのです。

そしてこれまで数多くの腱鞘炎の患者さんと向き合ってきた当院にご相談いただければ幸いです。

このサイトでは、腱鞘炎に関する一般的な原因や考え方に加えて、当院が考える原因や根本的な改善法などについて解説していきます。

ぜひ最後まで読み進めていただき、改善のためにお役立ていただければ幸いです。