クローン病（腸の炎症）

クローン病とは、今から約８０年前にアメリカで発見された原因不明の消化管の病気で、消化管全体に炎症や潰瘍ができる病気です。

口腔内、胃、小腸、大腸など、消化管のいたるところに慢性的な炎症をきたしますが、特に小腸、大腸が好発部位です。
潰瘍性大腸炎とならび、代表的な炎症性腸疾患の一つとして知られています。

10歳代後半から20歳代の若い方に好発する病気で、男性と女性の患者比は2：1、男性の方がかかりやすい病気です。日本でも年々増加傾向にあり現在は７万人以上に上ります。

腹痛や下痢が繰り返し起こる場合、このクローン病が疑われます。
また、小腸で炎症が起きることから、慢性的な腹痛や下痢、消化吸収の異常による体重減少をはじめ、全身の倦怠感や食欲不振、発熱、貧血などの全身症状がみられます。

消化管の炎症が激しい場合は、消化管が狭くなる（狭窄）、消化管がくっついてしまう（癒着）、腸に穴があく（穿孔）などの症状が起こります。
関節炎、虹彩炎、結節性紅斑、肛門部病変など腸管外の合併症も多く様々な症状を起こします。

発症に至る詳細なメカニズムはいまだにわかっていませんが、もともと体に備わっている免疫系が正常に働かないことによって、炎症が引き起こされる自己免疫疾患であると考えられています。

発症の危険因子としては経口避妊薬、喫煙などが上げられており発症のリスクが２倍になると言われています。

クローン病のはっきりとした原因は不明ですが、

の環境的な要因を背景に、腸管内に存在するリンパ球などの免疫細胞の過剰反応・異常反応が生じ、本来外敵に対して働く免疫システムが、自分の消化管を異常に攻撃し、病気が発症・持続するものと考えられています。

我が国の研究でも動物性脂肪や糖質を多く含むファースト・フードとの関連が知られています。

その他にも喫煙が発病や病状悪化のリスクとなることが知られており、禁煙も必須です。

まずは、何と言っても食事療法です。

食事療法といっても、難しく考えず、

の摂り過ぎに注意して、よく噛んで、物理的に小さくして食べましょう。
また水やお茶、スープなどで流し込むことはやめましょう。

食物繊維は、健康な腸の状態なら腸内を掃除してくれるので良いのですが、クローン病の場合は、腸内で詰まったり、消化の負担になりやすいのです。

特に症状が強く現れている時には、無理に食ベようとせずに、サプリメントや栄養補助食品なども上手に利用しましょう。

また、甘いお菓子やアイスクリーム、アイスコーヒー、フルーツ、サラダなどは極力控えます。ファーストフードも我慢しましょう。
脂肪分や糖分の多い食べ物、体を冷やす食べ物はクローン病には大敵のため、これらを控えると改善されやすくなります。

例えばアイスコーヒーは、せめてホットにする、もしくはお茶や水に変えましょう。
フルーツの場合、パイナップルやバナナ、マンゴー、パパイヤ、スイカといった南国系や夏に食べる果物は身体を冷やすので控えます。りんごやみかんなどは、あまり身体を冷やさないので安心です。

糖分と冷たさを兼ね備えたアイスクリームは一番身体に悪いので避けましょう。
葉物のサラダも体を冷やします。これらの食べ物を2〜3ヶ月控えるだけでも、身体に変化が表れることが多いです。

鍼灸や整体は、自律神経や体のゆがみを整え、神経伝達や血流、ホルモンバランスを改善し、痛みや心身の緊張、無意識のストレスを和らげるのに適しています。

薬ばかりに頼りたくない方や、病院以外の改善法を知りたい方は、ぜひお試しください。

病院では、ほとんどのクローン病が薬を処方されて経過観察になってしまうため、根本的な改善は見込めず諦めて放ったらかしになってしまうケースも多いのですが、軽度であれば根本改善は十分可能ですし、重度の場合でも症状の改善・軽減は可能性があるので、諦めないで整体の治療も選択の一つに入れていただければと思います。

さらに、当院の行うクローン病の治療は、多くの病院のように症状を抑えることだけに焦点を合わせての治療は行わず、根本的な改善に向けて身体を整えていきます。

そもそもの原因である自律神経やホルモンバランス、免疫系、姿勢、無意識の心身の緊張を整えます。また再発しないための心構えから、自律神経を正常に働かせるためのセルフケア指導など、多角的・総合的に行っていくので、相乗効果も高く、クローン病の方にとって理想的なアプローチが可能な治療法なのです。

そしてこれまで数多くのクローン病の患者さんと向き合ってきた当院にご相談いただければ幸いです。

このサイトでは、クローン病に関する一般的な原因や考え方に加えて、当院が考える原因や根本的な改善法などについて解説していきます。

ぜひ最後まで読み進めていただき、改善のためにお役立ていただければ幸いです。