円形脱毛症

「円形脱毛症」という言葉は一般的にも広く知られているもので、文字通り頭に10円玉大の円形や楕円形の脱毛が起きる疾患です。

生涯有病率は1.7％ほどで、男性の脱毛症とは違うもので、男女比では、やや女性が多い傾向にあり、生理や出産などにより悪化または治癒する事がある。
大人から子供までどの年齢でも起きうる疾患で、年齢分布は、30歳以下で発症する割合が81.8%、特に15歳以下の発症が全体の4分の1を占めているなど若い世代に多いのが特徴。
また成長期だけではなく生まれたばかりの幼児でも発症が見られる。

円形脱毛症にはいくつかの種類があり、最も多く見られる「単発性通常型」、2つ以上発生する「多発性通常型」、後頭部から側頭部に細長くできる「蛇行型」、脱毛が頭部全体に広がる「全頭型」、頭髪だけではなく眉毛やまつ毛、体毛など体全体の毛が抜けてしまう「全身型」または「汎発型」などがあります。

特徴的なのは何の前触れもなく突然脱毛が始まっていることが多く、中にはアトピー性疾患を患っていると円形脱毛症になるケースもあると言われています。

数週間で自然に治る方がいる一方、治療しても効果がなく生涯にわたり脱毛が続く場合もあります。

幼少期から脱毛が始まった方、アトピー性疾患を合併している方、蛇行型・全頭型・全身型は難治とされています。

いずれにしても円形脱毛症に初めて気づいた時のショックだったり、なかなか治らない、または何度も繰り返し発症している方の精神的なダメージは相当なものでしょう。

円形脱毛症に関する一般的な考え方や治療法に加えて、当院ではどのように考え、どのような改善法があるのかを解説していきます。

改善のお役に立てるよう大切のポイントを書きましたので、是非最後まで読み進めてお役立てください。

円形脱毛症と聞くと髪の毛だけに注目されがちですが、脱毛には免疫機能の異常や自律神経、ホルモンバランスの乱れ、血液の悪循環などさまざまな原因が考えられます。

また脱毛症は遺伝される傾向がありますが、もちろん100%ではありません。脱毛症の要因を遺伝だけに決めつけるのは早計です。
むしろ円形脱毛症のような突発的な脱毛症の場合、遺伝のほかに後天的な要因が大きく関わってきます。

円形脱毛症の原因は医学的にも、肉体的な過労や精神的なストレス、神経障害・内分泌異常などで発症すると様々な説が唱えられていますが、近年は自分の免疫力で自分を攻撃してしまう「自己免疫疾患」であるという説が有力です。

「免疫」とは、細菌やウイルスなどの外敵を認識して排除する生体の防御システムのことです。
生物は自分の体(自己）とそうでないもの(非自己）を見分ける仕組みを持っていますが、何らかの理由でこの自己・非自己の認識が乱れると、自分のリンパ球が本来ならば攻撃の対象となってはいけない自分自身の成分を攻撃するようになります。
このように自分で自分を攻撃することが原因となる病気を、自己免疫性疾患と呼んでいます。

例えば、関節リウマチは免疫機能の異常で関節部分の軟骨や骨を異物だと認識し破壊する病気ですが、この様に身体の一部分を異物だと誤認し攻撃をしてしまう病気を自己免疫疾患といいます。
その中でも特に甲状腺疾患(８％)、尋常性白斑(４％)の方が円形脱毛症を併発しているといわれているそうです。
これは、本来であれば身体を守ってくれるはずの免疫機能に異常が発生し、 髪の毛（毛根）を異物(敵)だと勘違いして攻撃するために脱毛して しまいます。

脱毛以外にも発熱や身体のダルさ(全身倦怠感)等、他にも身体の異常が現れていたら早めに医療機関へ受診しましょう。

以上、主な原因としては、自己免疫疾患、精神的ストレス、アトピー性疾患、出産後の女性ホルモンの変化、インフルエンザ等のウィルス感染による高熱、遺伝等が挙げられます。

ただし、発症メカニズムの全体像は、まだほとんど解明されていないのも事実です。

原因については、近年では自己免疫疾患が関連しているといわれており、他の原因も含めまだまだ解明されていない事も多いのですが、少なくとも病中・病後や風邪、過度の疲労、睡眠不足、栄養の偏り等がきっかけとなり発症しているということも事実です。

ですから、その点も踏まえて、
・自律神経の調整や疲労の軽減、
・肉体的・精神的ストレスの軽減、
・バランスの良い食事を摂ること
も大切になってきます。

それらに加えて、
・刺激物（辛い食べ物）を食べ過ぎない、
・アルコール類を飲み過ぎない、
・適度な運動をする（少し汗をかく・心拍集が上がる）、
・ゆっくりお風呂に入るなどことや、
・怒ったり、イライラしたりしないよう気持ちにゆとりを持つことを心がけてください。
悩んでばかりいては逆効果にもなります。

【円形脱毛症に対する鍼灸治療】

円形脱毛症の鍼灸治療は1500年前の古典医学書にも記載されています。
現代中国では1958年に局部に刺鍼し、比較的効果を上げています。

日本では梅花針(ばいかしん)で軽く叩いて刺激を与えるという療法もよく行われています。

様々な実験結果で、鍼灸治療は毛包周囲の毛細血管の数を増やし、末梢血管の循環を促し、毛球細胞の分裂活動を増加させることにより治癒させると考えられています。

円形脱毛症に対する鍼灸治療の効果も認められており、その有効率はかなり高いのです。

また当院の整体は、神経系に直接アプローチできる治療法ですので、ストレス等で弱った毛根の神経に直接働きかけ、神経伝達を改善させることが可能です。

鍼灸や整体は、自律神経や体のゆがみを整え、神経伝達や血流を改善し、全身のバランスを取り、痛みや心身の緊張、無意識のストレスを和らげるのに適しています。

薬ばかりに頼りたくない方や、病院以外の改善法を知りたい方は、ぜひお試しください。

病院では、多くの円形脱毛症の方が薬を処方されて経過観察になってしまうため、根本的な改善は見込めず諦めて放ったらかしになってしまうケースが多いのですが、軽度であれば根本改善は十分可能ですし、重度の場合でも症状の改善・軽減は可能性があるので、諦めないで鍼灸・整体の治療も選択の一つに入れていただければと思います。

さらに、当院の行う円形脱毛症の治療は、多くの病院のように症状に焦点を合わせての治療は行わず、根本的な改善に向けて身体を整えていきます。
そもそもの原因である自律神経や姿勢、無意識の緊張を整え、再発しないための心構えから、自律神経を正常に働かせるためのセルフケア指導など、多角的・総合的に行っていくので、相乗効果も高く、円形脱毛症にとって理想的なアプローチが可能な治療法なのです。

そしてこれまで数多くの円形脱毛症の患者さまと向き合ってきた当院にご相談いただければ幸いです。

昨今のコロナ禍の影響からか円形脱毛症以外にも自律神経の不調や耳鳴り・難聴、うつ病等の悩みを抱えられて来院される患者様が増えました。

ですから、 自分だけだと思い落ち込んだり、不安になり過ぎるとかえって症状の悪化に繋がる事も考えられますので、あまり深く考え込み過ぎず、お気軽に当院へご連絡下さい。

このサイトでは、円形脱毛症に関する一般的な原因や考え方に加えて、当院が考える原因や根本的な改善法などについて解説していきます。

ぜひ最後まで読み進めていただき、改善のためにお役立ていただければ幸いです。