むくみ（浮腫）

むくみでお悩みのあなたは既にご存知かと思いますが、手足や顔がはれぼったくむくんだ状態を医学的に浮腫（ふしゅ）と呼びます。

むくみの正体は、血管の中からしみ出した水分。専門用語では「細胞間質液」と言います。

細胞間質液はその名の通り、細胞と細胞の間を埋める水分です。
各細胞に酸素や栄養を運んだり、細胞から老廃物を取り込み、外へ排出したりする大切な役割を果たしています。

血管から出て細胞間質液となった液体は、大事な役目を終えると、静脈へと戻ります。一部はリンパ管に吸収されて排出されます。

ところが、何らかの原因によって、

・静脈へと戻る細胞間質液が減る
・動脈から出てくる細胞間質液が増える
・リンパ管に吸収される細胞間質液が減る

といったような状態になると、細胞と細胞の間に必要以上の水分が残ります。その結果、むくみが生じます。

簡単に言うと、水分の移動がうまく行かず皮下組織に水が溜まった状態です。酷くなると指で足やすね等を押した時に、そのへこみがなかなか戻らなくなります。

特に重力の関係で下半身がむくみやすくなります。寝起きで顔がむくんでいるのは、普段下に溜まっている水分が寝ている間に移動しているからです。

むくみは内臓疾患や感染症、アレルギー、血液・リンパ液の循環不良などによって起り、全身的に起る場合と一箇所に限局的に起るものがありますが、
病的なむくみでなくても、放っておくと体内の水分が停滞して水太りしやすい体質にもつながってしまう可能性もあり、また循環器系などの内臓への負担も大きくなります。

むくみは、病的なものとそうでないものに分けられ、病的なものの代表に、下肢静脈瘤と腎臓疾患があります。

【下肢静脈瘤】

下肢静脈瘤は女性に多く、足の血管がこぶのように膨らんで、足がつる、皮膚が変色する、かゆいなどの症状が現れる病気です。

この下肢静脈瘤の症状の一つに、足のむくみがあります。
下肢静脈瘤によって血液の逆流を防ぐための静脈弁が壊れると、血液が逆流し、血液が足にたまり、むくみを招いてしまいます。

むくみを感じている人の６人に１人は、隠れ下肢静脈瘤というデータもありますので、他人事ではありません。

悪化すると溜まった血液で肌が黒ずんだり、かゆみや湿疹が出たりします。
思い当たる症状が具体的にある場合、まずは医療機関を受診してくださいね。

【腎臓の疾患】

何らかの内臓疾患が原因で、足がむくむ場合もあります。
特に多い原因として挙げられるのが、腎臓の疾患です。

腎臓は血液をろ過し、尿を作る内臓ですが、腎臓が弱ると尿の量が減ります。
すると体内に余分な水分が溜まり、むくみの原因になることがあります。

腎臓が原因の場合、左右対称のむくみが特徴です。
指で10秒以上強く押えていると、へこみが残ることや、最初は足首のくるぶし付近にむくみが見られることもサイン。思い当たる場合は、できるだけ早急に医療機関を受診しましょう。

下記にも続きますが、むくみにはさまざまな原因があります。
長時間の立ち仕事をしたわけでもないのに足がひどくむくむ場合や、慢性的なむくみでお悩みの場合は、まずは専門医を受診しましょう。

そして、下肢静脈瘤や腎臓に問題がない場合（下記のケース）は、当院で対処可能なむくみになります。

【病気以外のむくみ】

病気などを除外したむくみの原因の多くは生活習慣にあるといわれます。具体的には下記のような原因が考えられます。

病気以外のむくみの最大の原因は、【代謝の低下】と【筋力の低下】です。

【その他の原因】

これ以外にも女性は、男性より筋肉量が少ないため、下半身のむくみが出やすくなっています。また、妊娠中や生理中などホルモンバランスの乱れによっても、むくみが起こります。女性にむくみが多いのはこういった理由もあります。

むくみを改善するには、何よりも運動（特に下半身）と水分摂取です。

運動はデスクワーク時にもできる、【踵上げ運動】が簡単で最適です。

先にも述べましたが、むくみ（浮腫）は運動不足や筋力低下、水分摂取不足などによって、代謝が落ち、水分の巡りが悪くなることで起こります。

骨格や筋肉など体のゆがみを整え、循環や神経伝達を改善するのは鍼灸や整体治療において得意分野です。体の緊張やゆがみを矯正し、全身の筋肉のバランスを適度にし、安定した姿勢へと導きます。

さらに、当院の行うむくみの治療は、多くの整体院や接骨院で行われている部分的なマッサージや電気療法は行わず、
そもそもの原因である姿勢バランスを矯正し、再発しないための姿勢指導から、体を機能的に動かし、循環を良くするためのセルフケア指導など、多角的・総合的に行っていくので、相乗効果も高く、むくみの方にとって理想的なアプローチが可能な治療法なのです。

病院や一般的な治療院では、多くのむくみがその場しのぎで経過観察になってしまうため、根本的な改善は見込めず、結局放ったらかしになってしまうケースが多いのですが、
軽度であれば根本改善は十分可能ですし、重度の場合でもむくみの改善・軽減は可能性があるので、諦めないで整体の治療も選択の一つに入れていただければと思います。

そしてこれまで数多くのむくみ（浮腫）でお悩みの方々と向き合ってきた当院にご相談いただければ幸いです。