むずむず脚症候群

むずむず脚症候群とは、正式な医学名ではなく、下肢の不快感や痛みによって特徴づけられた慢性的な病態です。

1960年に米国のエクボン博士が、エクボン症候群と命名しエクボン症候群ともよばれています。現在では欧米でも日本並みに広く知られる神経疾患となりました。

脚を動かさずにはいられない状況から、「下肢静止不能症候群」とも呼ばれます。ちなみに英語名は、「レストレスレッグ症候群」（じっとしていられない脚症候群）です。3分の1の患者さんでは週に2回以上、中度から重度の症状が起こると言われています。特に夕方から夜間にかけて症状が増強するというのが特徴です。

このサイトではむずむず脚症候群のメカニズムや原因、その対処（治療）、セルフケアなどを丁寧に解説させて頂きます。

むずむず脚症候群を放置してしまうと、睡眠障害が慢性化し、日中の強い眠気や集中力の低下を招くようになります。その結果、疲労感やイライラが増し、生活の質が大きく低下してしまいます。

さらに、長期間にわたる睡眠不足が続くことで、うつ症状や高血圧、糖尿病といった他の健康リスクも高まります。症状が進行すると、日中にも足の不快感が現れ、趣味や外出なども億劫になってしまうことがあります。最悪の場合、社会生活や家庭生活にも深刻な支障をきたす恐れがあります。

むずむず脚症候群は、脳内の神経調節に関わる“ドーパミン”と呼ばれる神経伝達物質の機能異常が病気のメカニズムに関係すると考えられています。

この病態は、明確な原因が特定できない“特発性”と、原因となる病気が存在する“二次性”に分けられ、“特発性”の半数近くは家族内に同じ病気の患者が存在することから、遺伝の関連も指摘されています。

二次性むずむず脚症候群の原因となる病気の1つとして、鉄欠乏性貧血が挙げられます。鉄欠乏性貧血はもっとも頻度の高い貧血として知られており、鉄不足によってドーパミンの合成・代謝に障害が生じることが、むずむず脚症状の誘因と考えられています。

鉄欠乏性貧血が生じる状況には、鉄分の摂取不足のほか、胃の切除などによる鉄の吸収不良、慢性的な消化管出血、生理、妊娠などがあります。

また鉄欠乏性貧血のほかにも、パーキンソン病・脊髄小脳変性症・ハンチントン病・多発性硬化症などの神経疾患、関節リウマチ・シェーグレン症候群などのリウマチ性疾患、糖尿病や甲状腺機能異常などの内分泌疾患、腎不全、人工透析、うつ病、慢性肝疾患、慢性閉塞性肺疾患などと関連して、二次性むずむず脚症候群が発症することもあります。

むずむず脚症候群はセルフケアによって症状が和らぐ可能性もあります。

たとえばカフェインやアルコール、喫煙などによっても症状が悪化することがあるため、これらの取りすぎに注意しましょう。

そのほか、適度な運動習慣を心がけるとともに、不規則な睡眠習慣、過労、ストレスを避けることも症状改善に役立ちます。

さらに、強い症状が生じた場合には、軽度のウォーキング、シャワーを浴びる、下肢をマッサージするなどの対処方法も有効です。

上記に当てはまる症状があり、生活習慣の改善によっても症状が緩和しない場合は、病院や治療院での受診を検討しましょう。

鍼灸や整体は、自律神経や体のゆがみを整え、神経伝達や血流を改善し、全身のバランスを取り、痛みや心身の緊張、無意識のストレスを和らげるのに適しています。

薬ばかりに頼りたくない方や、病院以外の改善法を知りたい方は、ぜひお試しください。

病院では、むずむず脚を感じている方のほとんどが薬を処方されるか、何もせず経過観察になってしまいます。そのため根本的な改善は見込めず、諦めて放ったらかしになってしまうケースが高頻度で見られます。

過度のストレスや慢性的な疲労を抱えている方でも、軽度であれば根本改善は十分可能ですし、重度の場合でも症状の改善・軽減は可能性があるので、諦めないで鍼灸や整体の治療も選択の一つに入れていただければと思います。

さらに、当院の行うむずむず脚症候群の治療は、多くの病院のように症状に焦点を合わせて服薬するだけの治療は行わず、根本的な改善に向けて身体を整えていきます。
そもそもの原因である神経系の伝達異常や体のゆがみ、無意識の緊張を整え、再発しないための心構えから、自律神経を正常に働かせるためのセルフケア指導など、多角的・総合的に行っていくので、相乗効果も高く、むずむず脚症候群にとって理想的なアプローチが可能な治療法なのです。

そしてこれまで数多くのむずむず脚症候群にお悩みの患者さんと向き合ってきた当院にご相談いただければ幸いです。

このサイトでは、むずむず脚症候群に関する一般的な原因や考え方に加えて、当院が考える原因や根本的な改善法などについて解説していきます。

ぜひ最後まで読み進めていただき、改善のためにお役立ていただければ幸いです。