逆子

逆子とは、胎児の頭が下ではなく、上や横向きになっている状態を指します。通常、妊娠後期には胎児の頭が下向きになる「頭位」が正常な位置ですが、逆子の場合は骨盤位や横位など異常な胎位となります。この状態では自然分娩が難しくなることがあります。

多くのお腹の中の赤ちゃんは妊娠２８週目頃までは、頭の位置は上下関係なくグルグルと動いていますが、それ以降になってくると徐々に頭が下に向いてくるようになります。

妊娠３２週を過ぎて逆子の状態が続いていると、赤ちゃんが大きくなってきて動き回るスペースが子宮内にあまり取れないため段々と自力で回転することが難しくなってきます。

病院ではこの時に逆子体操を指導してお母さんの運動する勢いで赤ちゃんを元の状態に回転さそうと試みることが多いですが、体操自体がしんどいと言われるお母さんも少なくありません。

全分娩の約3～5％が逆子と言われています。これは年間数万人規模に相当し、妊婦さんにとって決して珍しい問題ではありません。

逆子の場合、臍帯脱出（へその緒が先に出る）や赤ちゃんの肩が引っかかるなど、母子ともに危険な状況になる可能性があり、自然分娩が困難なため帝王切開となる可能性が高まります。

また帝王切開は自然分娩よりも回復に時間がかかり、出血量も多くなる傾向があります。

逆子の原因は、はっきりと特定できない場合が多いものの、いくつかの要因が関係していると考えられています。

妊娠中期までは赤ちゃんが子宮の中で自由に動き回るため、一時的に逆子の状態になることは珍しくありません。しかし、妊娠が進むにつれて赤ちゃんの動きが制限されると、逆子のまま固定されてしまうことがあります。

主な要因として、まず羊水の量が挙げられます。羊水が多すぎたり少なすぎたりすると、赤ちゃんが動きにくくなり、頭が下を向きにくくなることがあります。また、子宮の形や大きさに異常がある場合、たとえば子宮筋腫や生まれつきの子宮奇形があると、赤ちゃんが十分に回転できず逆子になりやすくなります。

さらに、へその緒が赤ちゃんの首や体に巻きついている場合も、自由に動けなくなり逆子の原因となることがあります。その他にも、胎盤の位置が通常と異なる場合や、双子など多胎妊娠、骨盤が狭い場合なども逆子のリスクを高める要因とされています。

このように、逆子は赤ちゃんや母体のさまざまな条件が重なって起こることが多く、必ずしも一つの原因に絞ることはできません。多くの場合、妊娠後期まで経過を見ているうちに自然に頭位へ戻ることもありますが、妊娠後期になっても逆子が続く場合は、医師と相談しながら適切な対応を検討することが大切です。

病院で一般的に行われる対処法

逆子体操
逆子体操は、妊婦さんが特定の姿勢をとることで赤ちゃんの向きを変えやすくする方法です。主に胸膝位（膝を立てて胸を床につける姿勢）などが指導されます。
デメリットとしては、正しい姿勢を維持しながら継続する必要があり、体への負担や疲労を感じやすい点が挙げられます。また、効果には個人差があり、必ずしも逆子が治るとは限りません。

外回転術
外回転術は、医師が妊婦さんのお腹の上から手で赤ちゃんを回転させ、頭を下に向ける方法です。妊娠36～37週ごろに行われ、成功率はおよそ50％前後とされています。
この方法のデメリットは、施術時に痛みを感じることがあるほか、常位胎盤早期剥離や胎盤血腫、胎児心拍の低下、臍帯下垂、前期破水、陣痛発来などのリスクが伴う点です。まれに緊急帝王切開が必要になることもあり、施術後に再び逆子に戻る可能性もあります。

帝王切開
帝王切開は、逆子のまま自然分娩が難しい場合に選択される手術による出産方法です。母子の安全を最優先に考えた方法で、多くの医療機関で一般的に行われています。
デメリットとしては、手術後の回復に時間がかかり、母体への負担が大きいことが挙げられます。また、術後に傷跡が残ることや、次回以降の妊娠・出産にも影響が出る場合があります。

鍼灸や整体は、自律神経や体のゆがみを整え、全身のバランスを取り、痛みや心身の緊張、無意識のストレスを和らげるのに適しています。

薬ばかりに頼りたくない方や、病院以外の改善法を知りたい方は、ぜひお試しください。

病院では、多くの逆子が体を温めて、体操をしましょうと経過観察になってしまうため、根本的な改善は見込めず諦めて放ったらかしになってしまうケースが多いのですが、軽度であれば根本改善は十分可能ですし、重度の場合でも症状の改善・軽減は可能性があるので、諦めないで整体の治療も選択の一つに入れていただければと思います。

さらに、当院の行う逆子の治療は、多くの病院のように症状に焦点を合わせての治療は行わず、根本的な改善に向けて身体を整えていきます。
そもそもの原因である体のゆがみを整え、自律神経など神経系の機能を向上させます。また再発しないための姿勢指導から、自律神経を正常に働かせるためのセルフケア指導など、多角的・総合的に行っていくので、相乗効果も高く、逆子にとって理想的なアプローチが可能な治療法なのです。

そしてこれまで数多くの逆子に悩む患者さんと向き合ってきた当院にご相談いただければ幸いです。

このサイトでは、逆子に関する一般的な原因や考え方に加えて、当院が考える原因や根本的な改善法などについて解説していきます。

ぜひ最後まで読み進めていただき、改善のためにお役立ていただければ幸いです。